🍉しいたげられたしいたけ

NO WAR! 戦争反対!Ceasefire Now! 一刻も早い停戦を!

久しぶりの数学ネタ

今週のmikly〔ミクリィ〕に『日本人の名前がついた○○』という記事があって、その中で「刈谷の定理」というのが紹介されていた。

「△ABCの内接円と、辺BC、CA、ABとの接点を、D、E、Fとするとき線分AD、BE、CFは一点で交わる」というものだそうだ。

miklyには証明は載っていないが、検索すると、下記のURLで証明が読めることがわかった。「刈谷の定理」「刈屋の定理」二種類の表記が混在しているが、どちらが正しいんだろう?*1
http://homepage2.nifty.com/sintakenoko/Cabri/CCeva2.html

線分AFとAE、BDとBF、CEとCDの長さが等しいことを利用して、ベクトル演算で証明するようである。
うろおぼえだが、学生時代に読んだ安部公房の小説のどれかだったかに「数学者が三角形の性質を議論しなくなったのは、三角形の性質が出尽くしたからだ」みたいな意味のことが書いてあったように記憶している。「何か一つのことを極めたからと言って、何と言うのか普遍的な真理みたいなものに到達できるわけじゃないんだな」みたいな、不思議な感慨に襲われたので、印象に残っている。だが上記のサイトを読むと、まだまだ最近になってわかったこともあるらしい。「最近」っていつぐらいのことなんだろう?「モーレーの定理」も、証明されたのは20世紀になってからのはずである*2

と言うわけで、ひょっとしたら自分にも新しい定理が証明できるかも知れないと思い、「刈谷の定理」をひねって、次のような定理を考えてみた。名づけて「wattoの定理」。

「△ABCの外接円の、A、B、Cにおける接線から円内に下ろした垂線は、一点で交わる」

証明は、フォントの色を白にして書きます。
【証明】それは外心だ(証明終)
彡(ノ`Д´)ノ ┻━┻.゚:゚・
内接円の代わりに外接円というのでは、いくらなんでもひねりがなさ過ぎたと反省して、「wattoの定理(その2)」というのを考えた。
「△ABCのAを中心としBCに接する円と、BCとの接点をDとする。同様にBを中心としACに接する円の、ACとの接点をE、Cを中心としABに接する円の、ABとの接点をFとする。すると、AD、BE、CFは一点で交わる」

【証明】それは垂心だ(証明終)
彡(ノ`Д´)ノ ┻━┻.゚:゚・

*1:「刈屋の定理」が正しいそうです。発見者の刈屋他人次郎氏の関係者の方より、メールでお知らせいただきました。'08/07/17追記

*2:ウィキペったところ1899年だそうです。20世紀ではなかった。